「人生の答」の出し方
- 作者: 柳田邦男
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2004/04/27
- メディア: 単行本
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生きている意味が見つからないと焦って探しまくるブタが出てくるのだが、彼に「じゃあ、自分で意味をつくればいいさ」というアドバイスがブッダから投げかけられるというマンガだった。記憶が曖昧だが。。。
そして、この本を読んで、ナチス・ドイツの強制収容所で生き残った精神医学者ビクトル・フランクルが同じようなことを言っているのを知った。
<人生から何をわれわれはまだ期待できるかが問題なのではなくて、むしろ人生が何をわれわれから期待しているかが問題なのである。>
<われわれが人生の意味を問うのではなく、われわれ自身が問われた者として体験されるのである。>夜と霧 新版
私自身、以前は「オレってなんで生きてるんだろう。意味がないんじゃないか」と漠然とした問いを抱えていて、「夜と霧」は読んだ事があったのに、そのときは響いてこなかったんだな。
「「人生の答」の出し方」という題名も、この金言を意識してつけられているのだろう。柳田さんがホスピスを提唱する根拠にもなっている。
この本はジャーナリズムの色合いの強いエッセイが集められているのだが、大部分を占める医療や教育についてのお話は、正直、おもしろくない。なんというか、柳田さんがいい人すぎるというか、登場する人々が立派すぎるというか。善男善女ばかり登場するお話はどうも好きになれないというか。(浄土真宗だと「ちょっと聖道門ぽ」と形容できる?)
それが「社会病理を見通す眼」という章があって、東海村臨界事故や水俣病について権力を糾弾する段となると、なんだか文章からオーラがふつふつと湧き出しはじめるw やっぱりこの人は、こうじゃないとなー、とか思ってしまう私は、いったいなんなんでしょう。