オシムの言葉

 オシムが率いていたユーゴスラビアのクラブチームはパルチザン・ベオグラードというそうだ。名前からして圧倒されるが、ユーゴ崩壊期に他民族、多文化のチームをまとめ上げていたこの人は、たしかにスゴイ人だと思った。川渕氏がこの本を読んで、日本チームの監督に推したというのもよく分かる。アホな国民と扇動するジャーリズムからの過敏過ぎる圧力を跳ね返せる実績を持った人物として、彼を選んだのだろう。
 逆に言うと、このような人でなければ日本監督はできないというならば、なんだかサッカーをとりまく日本人の状況がかなり面倒になってきていることを証明していると思う。スポーツになんだかミョーに偏狭なナショナリズムが絡んでしまって、ぐちゃぐちゃになっているわけで。杞憂?
 国に翻弄されてきたオシム。彼の目には今の日本はどのよう写っているのだろう。彼の言葉に注目する。