TUBE
- 出版社/メーカー: 松竹ホームビデオ
- 発売日: 2005/04/28
- メディア: DVD
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相変わらず(?)、顔面をボコボコに殴られて、なんだか扱いが酷いけど、いい感じの女優さんしてました。
それにしても、多くの人を救うためには誰かが犠牲にならなければならないというテーマは、文学やアニメなどによく使われるのですが、犠牲になる人をもっとも愛する人が死に導かなければならないという設定は、さらに酷くて。
映画のなかでこの酷いのが2回も出てくるというのは、どうなんでしょう。
民族分断の歴史とか、なにか深いものがあるのか。
とにかく、これまで見た韓国映画で一番よかったかもしれません。
そして、交渉人 真下正義のネタがこの映画だったんだなと、今頃になって分かったりしました。
改めて以下の三つの作品を比べてみると、それぞれの国の状況のようなものが見えてくるような気がします。
韓国「TUBE」テロリストは半ばで退場し、巨悪が前面に出てくる。
米国「スピード」テロリストのみが全体を通じての悪役。権力批判はなし。
日本「交渉人 真下正義」最後まで敵の正体は明らかにならない。ぼかされている。
「悪」というものが、はっきりとしなくなっているのがこの日本の状況ではないかな。
それはコンピューターウィルスだったり、熊だったり、核ミサイルだったり、教育委員会だったり、飲酒運転だったり、メタボリックシンドロームだったりするわけで。
固定したものではなく、そこらじゅうで不気味に蠢いている。
正体の知れない、なにかよくわからないもの。
不意をつかれ、とにかく日々、われわれは怯え続けて心やすらぐ時がない。。。
ではこの曖昧であやふやで危険な状況を「演出」したヤツは、誰だ?