落陽
- アーティスト: 吉田拓郎,岡本おさみ
- 出版社/メーカー: フォーライフ ミュージックエンタテイメント
- 発売日: 1989/09/13
- メディア: CD
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「今日までそして明日から 〜吉田拓郎・35000人の同窓会〜」というNHKの番組だった。
その後も第一線で歌い続けてきた拓郎。3年前には肺がんが発覚したが、手術と懸命なリハビリで克服してステージに復帰した。そんな拓郎がぜひもう一度開きたいと考えたのが、かぐや姫とのつま恋コンサートだった。今回のコンサートに集まった観客は平均年齢49歳。31年前の若さや熱気は影を潜めたが、これまでの野外イベントにはない、純粋に音楽を楽しむ大人たちの笑顔と歓声があふれていた。70年代、若者のカリスマだった拓郎は今、新たに大人の時代を切り拓いているのである。
少々むくんで顔色が悪い拓郎もなんだが、ショックだったのは観客たちの姿だった。
ほんとうに申し訳ない。暴言を許してほしい。
「老い」ということを、痛切に感じた映像であった。
あのころはみんな、ホンマに若かったのに。。。
「平均年齢49歳」の世界が、正直、怖かった。恐ろしかった。
49歳というと、オレのほんの数年後。
オレがあそこにいても、まったく不思議ではない。
でも、それがなかなか認められないんだよなぁ。
拓郎はなんで若いときに、「落陽」なんて、陽が沈むことを唄にしたんだろう。
西を向いて歩いていく覚悟ができていた?
なんだが今のオレたちにあまりに似合いすぎて、笑ってしまったことであった。