BLACK LAGOON The Second Barrage 004/005
BLACK LAGOON The Second Barrage 004 [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
- 発売日: 2007/04/25
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BLACK LAGOON The Second Barrage 005 [DVD]
- 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
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この回の主要キャラ、雪緒をめぐる言葉として、サルトル「人はダイスと同じで、自らを人生へと投げ込む」が引かれる。雪緒の愛読書はハイデッガーであるという設定だが、ハイデッガーの「投企」という概念を、実践という観点から表現したともいえる言葉である。「セーラー服と機関銃」よろしく、女子高生にしてヤクザの組長に就く雪緒が、悲壮な決意の根拠として示すという設定。あるいは、拉致され、地獄のような体験を耐え忍んでさらに、この言葉を受け入れた、ともいえるような描き方がされている。
サルトルは反ファシズムの哲学として、学生運動の担い手たちにも大きな影響をあたえた。いかに過酷な運命でも、自分自身の選択であるとして境遇を背負い、受け入れていくことを促していったわけだ。
しかし、それは自らの愚かさ、不完全性を拒否し、状況を鑑みることなく行動させる原理ともなっていった。雪緒にしても、このあと事態が好転し、状況から逃走し、違う生き方が可能になるのに、自死を選ぶ。それは日本的な「義理を立てる」「筋を通す」という事柄と重ねて語られていく。まぁ、銀次との心中と読めなくもないが・・・
雪緒のような生き方、死に方は、今、どのように読まれるのだろう。
私は、愚か、だと思うんだが。