差別と日本人

差別と日本人 (角川oneテーマ21 A 100)

差別と日本人 (角川oneテーマ21 A 100)

まったく立場を異にしてきた二人の対談がよく実現したな
なかなか 話が合うものだな とは思うけれども
肝心の 部落解放運動に対する評価では平行線をたどる


それでも 対談の最後になって カミングアウトをすることによって
かけがえのない家族を傷つけてきたこと
なにかを強いてきたことについての痛みについて
二人が深く共鳴しているのには 考えさせられる


ハンセン病回復者の方が 本名を名乗れなかったり
古里での講演を拒否したり 拒否されたりする「家族問題」
民族差別 部落差別において わたしがわたしであると
名告りをあげることによってこうむる苦難 社会からの偏見差別
こういう問題こそが 差別問題の本質なのだと改めて思った