オリバー・ストーン「ドアーズ」

ドアーズは音楽が好きだった。もちろん同時代じゃないけど。
そして、10年以上前にこの映画を見て、すごく印象に残っていた。
これがオリバー・ストーンの作品だったと最近知って、久しぶりに見てみた。

プラトーン」が印象に残ってたので、てっきり反戦映画だったと思い込んでいたが、そうでもなかった。ドアーズ自体、そういうバンドではなかったようだ。

 ドアーズのイメージのほとんどは、モリスンのドラッグを強調した詩や、酒に溺れた実生活の退廃ぶり、あるいは何度となく物議をかもしたセクシュアルなステージ・パフォーマンスによって作り上げられたものでした。「退廃的な吟遊詩人」というモリスンのイメージは、ベトナム戦争に疲れ、反戦運動にも疲れたアメリカの若者たちにとって、自分たちの気持ちを激しく吐露してくれる恰好の代弁者だったのです。モリスンは、ステージ上でのアクションが公然わいせつ罪にあたるとして逮捕されたこともありましたが、それすら彼のカリスマ性を高める伝説となり、アンチ・ヒーローとしていっそう祭り上げられることになったのです。

音楽日めくりさん

フランシスコ・コッポラ「地獄の黙示録」でもドアーズが使われていたが、時代自体を象徴する音楽であったということだな。

スタンリー・キューブリックフルメタルジャケット」とかも含めて、ハリウッドというのは自国の戦争を賛美することに終わらず、悲惨さを描き、懺悔するような奥行きを持っている、さすが、自由の国だと、これまで少し尊敬していたのだが、ストーンもいろんな映画を撮っている。どうもそう単純なことではないようだ。
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