Shall we Dance ?

Shall We Dance ?(初回限定版) [DVD]

基本的に地味な作品だと思うし、あまりアメリカでは受けなかったんじゃないかな。
この映画を見て考えてしまったのが「老いる」ということ。憧れの美女に下心を見透かされて、主人公がダンスを止めようとするシーンがある。息子が恋人とダンスを楽しむ姿を見て、彼はそこを乗り越えていった。「ダンスが好きだったから止めなかった」という台詞はあるが、実のところ、息子の「若さ」に負けられない、負けたくないという気持ちもあったんじゃないかな。まぁこれは、今のオレの気持ちを投影も、してるわけですがね。
老いていくことは誰にも避けられないから、右上がりの価値観を捨てる、というか捨てざるをえないのだが、老いの現実を受け止めつつ、それに逆らうことを楽しむという道もあるんじゃないかということを考えた。周防正行監督の作品のときは、こんなこと考えもしなかったんだが。
見始めてからずっと気になったのが、リチャード・ギアの腹だった。相変わらず完璧にカッコイイ容姿なのに、そこだけがぶにゅっとはみ出している。しかし、これも彼なりの役作りだったのだのかもしれない。と、しておこう。