島比呂志―書くことは生きること
- 作者: 立石富生
- 出版社/メーカー: 高城書房
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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他人が著名な人物について書いても、偉人や英雄にしてしまうことが多い。
しかしこの本は、島さんの限界や弱い面もしっかりと記している。著者はこういうことが書けるような、深い人間関係を結んでいらっしゃったんだなと思った。
そのおかげだろう、読んだだけなのだが、お会いしたことのない島さんという人そのものに、触れたような気持ちになった。
「らい予防法」国賠訴訟に勝利した後、療養所を出て晩年を過ごされたが、とうとう故郷に帰られなかったことを初めて知った。
かけがえのない生涯を読み終えて、個人の歴史に出会うことの大切さを改めて感じた。