日露戦争物語―天気晴朗ナレドモ浪高シ (第15巻)

 明治期、朝鮮半島でも日本と同じように旧体制を打倒し、文明開化・富国強兵をもたらし、欧米からの侵略に共同して対抗させようという考え方があった。いうなれば、明治維新の、同じアジアへの輸出である。
 このコミックでは、壬午事変から日清戦争へ至る過程が、この視点から押さえられている。
 だから、当時の政治家、軍人、民衆は、明治維新から一貫して、文明開化、富国強兵、そして殖産興業というスローガンの下に、日清戦争まで突き進んでいったように画かれている。興味深い。