子どもたち!―きみと響き合う言葉

昨夜、NHK「にっぽんの現場」「お年寄りを虐待から守る」を見た。

3年前の介護保険法の改正で全国3800か所に「地域包括支援センター」が設けられた。社会福祉士保健師、ケアマネージャーなどが様々な相談を受け付けるいわばお年寄りの“よろず相談承り所”だ。深刻なケースや緊急度の高いケースでは家を訪れて解決を図っている。番組の「現場」は、5人の職員が配置されたある支援センター。ここで最近増えているのが高齢者が虐待を受ける事例で、平成18年度には約50件の相談が寄せられた。お年寄り夫婦が仕事のない40代の息子に暴力を受けているというケースなど、とくに目立つのが同居している実の子供が親を虐待する“パラサイト虐待”だ。そこには高齢者を支える世代が疲弊したり社会的に厳しい状況に置かれたりしているという背景が見えてくる。解決のためには行政の各機関や医療機関が連携し、息の長い取り組みが必要だ。地域包括支援センターの日常に密着し、高齢者虐待の背景と解決に向けた手がかりを探る。

家族内での事件報道が相次いでいる背景を知った。
そして、深刻な暴力を受け、離れなければ命に関わるという状況でも
「親として子と一緒にいなければならない」
アドバイスを拒み続けられる様子を見て、胸が痛くなった。
児童虐待問題に取り組んだ故祖父江文宏さんをモデルとしたコミックを思い出す。構図としては、その逆ではあるのだが。
3年B組金八先生」でもアルコール依存症の父から離れようとしない中学生が登場する。お互いを傷つけ合いながら。
生活保護を受けられない理由に、家族がいることをあげられるようだ。そんな単純な話じゃないと思う。
「家族の絆」という言葉にも、冷静な点検が必要なんだと思う。
どんなに正しいと思われる言葉でも、それが美しく見えるドラマを描こうとも、人を傷つけ縛る固定観念になりうる。