鈴木先生 2・3

鈴木先生 2 (アクションコミックス)

鈴木先生 2 (アクションコミックス)

鈴木先生(3) (アクションコミックス)

鈴木先生(3) (アクションコミックス)

この巻になると 教育より 教室という特殊な空間での
濃厚で複雑な人間ドラマの方に焦点が移る
そのあまりのえげつなさに 固定されたクラスは
教育に本当に必要なのか 疑問に思い始めるくらいだ
2巻冒頭でいきなり隣のクラス担任が暴走し 退職する
これは頭の切れる鈴木先生に対する劣等感に苛まれてのことでもあるけれど
生徒の一人 小川に対する恋慕に自滅してしまったという側面を持つ
そして3巻末まで 小川を中心として 鈴木先生をはじめ
クラスのメンバーすべてが カタストロフへと突き進んでいく
鈴木先生は小川を「神」と形容するが ドストエフスキーの作品「白痴」
現代にキリストの如き人物が現われ 周囲の人間に影響を与え 事件を巻き起こしていく
それに近いように思った