おれは鉄兵

おれは鉄兵 (1) (講談社漫画文庫)

おれは鉄兵 (1) (講談社漫画文庫)

考えてみると コミックは憧れの存在だった
今のように コンビニやブックセンターのようなところで立ち読みはできなくて 
漫画は害悪とされていたから 親にもなかなか買ってもらえない高嶺の花
廃品回収に出されているものを見つけて読み漁り 断片だけが印象に残る
今 こうしてじっくりと読みたくなるというのは
自分の少年時代を取り戻すという意味もあるのだと思う
これは少年マガジンに連載されていて 一部だけ読んだ記憶がある
高度成長期のなりふりかまわないエネルギーを体現しているのが鉄兵なんだろう
手段もなにも選ばず とにかく勝つことにこだわるキャラクターが
秩序も礼儀も格式も序列も すべてをコケにして 暴れまわる
今から見ると絵の情報量の多さも 桁外れで
さらに剣道マンガへと進んだはずが 仲間たちと宝探しに旅立つという
伝説にまでなって語り継がれている結末を目の当たりにして
やはり名作 ちばてつやは ホントに凄いと思った