サイボーグ009 (第1巻)

パチンコのCMで流れている「あとは勇気だけだ!」という台詞は大好きだったのだが
これだけの長編だと さすがに通して読んだことがないので
挑戦してみたが テンポが遅いので 早くも挫折してしまった


核戦争を始めれば人類が滅びてしまう そこで絶対的な戦力となるサイボーグを開発するため
世界中から9人のメンバーが人体実験の試作品として誘拐される
たとえば004 アルベルト・ハインリヒは恋人とベルリンの壁を越えようとして
失敗したところを誘拐されている まさに冷戦時代にできた作品ということだ


そして 005 ジェロニモ・ジュニア 008 ピュンマは 民族差別との戦いに敗れた闘士であり
主人公 009 島村ジョーは日本人の母と外国人の父との間に生まれ
孤児としてハーフとしていわれの無い差別や偏見を受け 犯罪に手を染め
少年鑑別所に送致されるが脱走中に事故を起こし 拉致されている


いつか人類は交流し 民族人種は解消して 「混血」が差別されるようなことはなくなる
といった趣旨の言葉がジョーにかけられるが いま どうだろうか?
作品が作られた1960年代から 状況はなにも変わっていない 外国人排斥運動まで組織されている


自らを完全純血「神」と称して差別抑圧し続ける敵に対して
私こそが 誇りある人間であると 島村ジョーは戦い続けるのであろう