虹色のトロツキー
- 作者: 安彦良和
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2000/09/01
- メディア: 文庫
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民族の和合を掲げて造られた満州国の存在と
全世界の革命を唱えたトロツキー
その理想を追い求めたというか その現実に振り回されたというか
そんな無名の一兵士の生涯を描いた作品
土地を奪い 農民たちに苦難を強いた日本の侵略政策
その非道さも赤裸々に描かれている
モンゴルにおいても ソビエト共産主義と日本帝国主義のイデオロギーに
民族が引き裂かれていたことは初めて知った
このコミック自体はノモンハン事変で終わっているが
日露戦争の勝利で思い上がり 硬直化してしまった日本軍の末路が
しっかりと見えてしまう
ふと 日本大相撲を席巻しているモンゴル力士たちのことを思う
このコミックの主人公 満州国国防軍の兵士として死んでいったウムボルトと
時代と状況は違うとしても なんだか重なってくるんだよなぁ…