蜘蛛の糸

蜘蛛の糸 (日本の童話名作選)

蜘蛛の糸 (日本の童話名作選)

芥川龍之介の原作を絵本にしたもの
「地獄」とはなにかを 法話でとりあげるときに 読み聞かせのように使っている
地獄の有様など 現代的な描写がされていて とてもよく描かれていると思う


蜘蛛の糸」はドストエフスキーカラマーゾフの兄弟」にも
そっくりな「一本の葱」という話が取り上げられており
芥川のオリジナルなのか 流用なのか
はたまた 中央アジアあたりの民話が ロシア 中国へと伝播してきたのか
いろいろな説があったりする


地獄とは 自分ひとり助かろうとする人間が堕ちる世界
すべての人が鬼にみえる 孤独な世界
そこを親鸞聖人は 自分が落ちている世界だと
赤裸々に「一定すみかぞかし」と見据えていかれた
地獄から救われるのは 地獄の教えを我が鏡としたときから始まる