「親鸞様は懐かしい」

多磨全生園、真宗報恩会で歌い継がれている 詠み人知らず

かぜもないのに  ほろほろと  だいちのうえに  かえりゆく
はなをみつめて  なみだした  しんらんさまは  なつかしい


よはのあらしに  はなはちる  ひともむじょうの かぜにちる
はかないうきよに なみだした  しんらんさまは  なつかしい


とうさまかあさま うしのうて  ひとりるてんの  さびしさに
こころのみおやを さがします  しんらんさまは  なつかしい


じひのなみだに  めがさめて  くおんのみおやを ふしおがみ
ほとけのいのち  たたえます  しんらんさまは  なつかしい


やみにさまよう  われらをば  みむねにしつかと いだきしめ
ひかりにかえれと しめします  しんらんさまは  なつかしい


まずしきものの  てをとりて  われもさびしき  ぼんぶぞと
だいちのうえに  ひれふした  しんらんさまは  なつかしい


あらしいばらじ  ふみこえて  ただしんじつの  びゃくどうを
あゆみつづけし  わがちちの  しんらんさまは  なつかしい